Matomo Analyticsとは?GA4の代替に最適な解析ツールを解説

保守運用管理の一環として、アクセス解析ツールの導入や調整を代行することがあります。
本記事では、Googleアナリティクス(GA)の代替として注目されている「Matomo Analytics」について、基本概要と導入メリット・デメリットをわかりやすく解説します。

アフィリエイト運用者からの相談:「もっとシンプルな解析ツールはないか?」

先日、アフィリエイト系のブログを10サイト以上運営されているお客様から、こんなご相談をいただきました。

「Googleアナリティクスは機能が多すぎて、かえって使いにくい。もっとシンプルに使える解析ツールはない?」

確かに、記事作成に集中したいブログ運営者にとっては、多機能すぎる解析ツールは負担になりがちです。アクセス傾向やページビューだけを把握できれば十分、というケースも少なくありません。
このようなニーズに応えるツールとしてMatomo Analyticsが候補にあがります。

Matomo Analyticsとは?

Matomo Analytics(旧称:Piwik)は、Googleアナリティクスの代替として世界中で利用されているオープンソースのアクセス解析ツールです。

  • 自社サーバーでデータを管理できるプライバシー重視の設計
  • WordPressプラグインとして簡単に導入可能
  • 日本語の公式情報も提供されており、サポート面でも安心
Matomo analyticsのダッシュボード
Matomo Analyticsのあるサイトのページビュー数の計測画面ダッシュボード。

WordPressサイトであれば、一般的なプラグインと同じように管理画面からインストールして使用できます。

Matomo Analyticsが適しているサイト・サービス・業種

アクセス解析ツールを選ぶ際には、機能や使いやすさだけでなく、自社の業種やサービス形態にマッチしているかどうかも重要なポイントです。
特にMatomo Analyticsは、Googleアナリティクスとは異なる思想で設計されており、特定の業種や利用方針において大きなメリットを発揮します。
ここでは、Matomoが特に向いている業種や利用シーン、適した使い方の例をご紹介します。

官公庁・自治体・教育・研究機関

  • セキュリティ重視・クラウド利用制限のある環境に最適
  • オンプレミスでの運用が可能で、データの管理権限が明確

医療・金融・法律などの個人情報を扱う業種

  • GDPRや個人情報保護法などに対応しやすい構成
  • 訪問者のプライバシーに配慮したアクセス解析が可能

中小企業・スタートアップ

  • コストパフォーマンスを重視しつつ、柔軟な運用ができる
  • 必要な機能だけを取捨選択し、有料アドオンで拡張可能

アフィリエイトサイト・ブログ運営者

  • WordPressとの親和性が高く、直感的に操作可能
  • 自分のアクセス除外など、必要最低限の機能にフォーカス可能

このように、Matomoは「プライバシー重視」や「自己管理型」のツールを求める方に非常に適しており、特にGoogle依存を避けたいサイト運営者には心強い選択肢となります。

Matomo Analyticsのメリット

1. シンプルで使いやすいUI

Matomoは操作画面が直感的で、WordPress管理画面内で記事作成とデータ確認をスムーズに行えます。複雑な設定を避けたい方や、日々のアクセス推移を手軽にチェックしたい方に最適です。

2. プライバシー重視のデータ管理

Googleアナリティクスでは、収集されたデータがGoogleのサーバーに保存され、広告目的などに二次利用されるリスクがあります。
一方、Matomoはサイト運営者のサーバー上にデータを保存するため、第三者の干渉を受けにくく、訪問者のプライバシー保護にも配慮できます。

3. アップデートのタイミングを自己管理できる

GAでは、強制的なバージョンアップ(例:UA → GA4)に対応しなければならない場面がありますが、Matomoではアップデートのタイミングをある程度自分で決定できます。特に複数サイトを運営する方にとっては、負担軽減に繋がります。

Matomo Analyticsのデメリット

1. サイトパフォーマンスに影響する可能性

WordPressプラグインは便利ですが、多用するとサイトの表示速度やパフォーマンスが低下する恐れがあります。Matomoも例外ではなく、導入前には他のプラグインとの相性や必要性をしっかり確認しましょう。

2. 更新・保守を自己管理する必要がある

自社サーバーで管理できる反面、セキュリティアップデートや保守管理も自己責任となります。時間的なリソースを確保できるかどうかが導入判断のポイントになります。

3. 高度な機能は有料アドオンが必要

GA4は多くの機能を無料で提供していますが、Matomoでは一部の機能(ヒートマップ・セグメント分析など)が有料アドオンとなっています。コスト面も踏まえた上で導入検討が必要です。

GA4とMatomo、どちらを選ぶべきか?

どちらのアクセス解析ツールにも、それぞれ異なる強みがあります。
「どんな分析が必要か」「誰が管理・運用するのか」「コストはどこまでかけられるか」など、運営スタイルや目的に応じて選ぶことが大切です。
以下に、それぞれの特徴と向いているユーザー像を簡潔に比較した表をまとめました。

ツール特徴向いている人
GA4高機能・無料データを深く分析したい方
Matomoシンプル・プライバシー重視操作の簡便さと個人情報保護を重視したい方

Matomo Analyticsは、Googleアナリティクスの代替として有力な選択肢であり、プライバシー重視・シンプルな操作性・自己管理性を求める運営者に特に向いています。
一方、GA4は無料で高機能な分析が可能であり、マーケティング戦略を本格的に展開したい場合には優れた選択肢です。

自社のリソースや方針、サイトの目的に応じて、最適な解析ツールを選びましょう。

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